インタープリターブログ/県民の森(栃木県)

 

けんもりスミレ図鑑 [4] タチツボスミレ

タチツボスミレ
[Viola grypoceras]


(20160405 尚仁沢)

宮川渓谷でタチツボスミレが咲きはじめました。
昨日、尚仁沢湧水地でも咲きはじめのタチツボスミレを数株見かけました。



花の咲いている株数はまだまだ少ないのですが、
これから一番多く見られるスミレですので早めにご紹介します。

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花の色は白〜淡紫色。
色の濃さ、赤系、青系、大きさも個体差がある。
個人的にはすっきりとした清涼感があるイメージ。



花柱は単純な筒型。
側弁基部は無毛。



萼片は細長くとがり、付属体は目立たない。

距は細長く普通紫色を帯びる。(写真は紫色が薄めの個体)

小包葉が花柄上部につく。



花柄は無毛が典型だが有毛のものもある。(品種ケタチツボスミレ)
毛があるとニオイタチツボスミレと紛らわしいが、
ニオイタチツボは花色が濃く、芳香があるなどで見分ける。
ちなみにニオイタチツボには毛がない変種も存在する。



葉はハート形。



裏面。

托葉は櫛の歯状に深く切れ込む!
これがタチツボスミレ類の最大の特徴。

淡紫色のスミレは最初に葉をかき分けて、
根元にモシャモシャした糸状の托葉を確認し、
花柱が筒型であれば、ほぼタチツボスミレ類。

その仲間で県内で広く見られるのは、
タチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ。

ほかにオオタチツボスミレ(唇弁紫条が網目状、距が白い)、
エゾノタチツボスミレ(側弁基部有毛)、
ナガハシスミレ(距が長い)などもあるが産地は限られる。



地上茎があり、茎の葉の付け根からも花柄が出る。

地上茎の有無は、本来スミレ識別の重要なポイントだが、
環境や生育状況によってはわかりにくいケースもあるので要注意。

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タチツボスミレは変異が大きく、変種、品種も多数存在します。
上記の「ケタチツボスミレ」のほか、
 


葉脈が赤いものは「アカフタチツボスミレ」という品種になります。



花も赤みが少し濃めになります。
県民の森でもよく見られる品種です。

ほかに
花が桃色の「サクラスミレ」、
花弁が白く距が紫色の「オトメスミレ」、
ほぼ純白の「シロバナタチツボスミレ」、
葉身が細長い三角状の「ホソイスミレ」
などの品種が県内で確認されていて、
近縁の種との雑種も少なからず存在します。

見た目や雰囲気に大きく幅がある種なので、
タチツボスミレの特徴があるかないか、
大まかな判断だけはできるようにしたいと思います。



いずれにしても県内でもっともよく見られる種なので、
淡い紫色のスミレを見かけた場合は、
最初にタチツボスミレの可能性を疑った方がよさそうです。

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※スミレはそれぞれ個体差があり、
変種や品種、雑種も多く存在するので、
一株だけでの判断が難しい場合が多々あります。

※必要に応じて情報の追加修正や、
より特徴が分かる写真に差し替えていきます。
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(アクツ)

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スミレ図鑑 | 2016.04.07 Thursday 11:27 | comments(0) | - |

けんもりスミレ図鑑 [3] ヒナスミレ

ヒナスミレ
[Viola tokubuchiana var. takedana]


(20160402)

宮川渓谷はカタクリの見頃がはじまった時期、
スミレ類は超早咲きのアオイスミレが終盤になり、
ヒナスミレの上品なピンクが目立つようになってきました。
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やさしく淡い赤系の紫色の花弁はふんわりと波打つ。



側弁基部はまばらに毛が散生。
写真のように無毛のものもある。

花柱上部はカマキリの頭形。



距はぽってりとしたフォルムで、烏帽子のように扁平。
萼片の付属体には切れ込みがある。
花柄は無毛。



葉は細長いハート形で裏面は紫を帯びるものが多い。



こちらは葉裏の紫が薄い個体。



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葉の裏面が紫色を帯びる特徴を持つシハイスミレとは、
花弁や葉が柔らかく波打つことや距や萼片の形で見分けられる。
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※スミレはそれぞれ個体差があり、
変種や品種、雑種も多く存在するので、
一株だけでの判断が難しい場合が多々あります。

※必要に応じて情報の追加修正や、
より特徴が分かる写真に差し替えていきます。
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2016年4月3日現在、
宮川渓谷周辺ではアオイスミレがそろそろ終盤。
コスミレとヒナスミレが優勢。
タチツボスミレ、シハイスミレ、エイザンスミレ、アケボノスミレが咲きはじめ。

(アクツ)

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スミレ図鑑 | 2016.04.03 Sunday 10:42 | comments(0) | - |

けんもりスミレ図鑑 [2] コスミレ

コスミレ
[Viola japonica]


(20160325)

コスミレも早い時期から咲きだします。
漢字で書くと小菫ですが、さほど小さくはありません。
管理事務所周辺や宮川下流などでよく見られます。
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花の色は淡紫色が多いが色や形には個体差がある。



花弁はよく開き、カマキリの頭の形の花柱(ミヤマスミレ類の特徴)がよく見える。
側弁基部は東日本では無毛が多い。
写真の個体は有毛型でヒゲコスミレという変種とされる。



距は細長い。
がく片に付属体がある。




葉は丸みのある長三角形で先はとがる。


葉の裏面は花期は紫色を帯びるものが多い。

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※スミレはそれぞれ個体差があり、
変種や品種、雑種も多く存在するので、
一株だけでの判断が難しい場合が多々あります。

※必要に応じて情報の追加修正や、
より特徴が分かる写真に差し替えていきます。
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(アクツ)

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スミレ図鑑 | 2016.03.23 Wednesday 16:10 | comments(0) | - |

けんもりスミレ図鑑 [1] アオイスミレ

春分が過ぎてカタクリやキクザキイチゲが咲きだし、
県民の森はいよいよ春本番を迎えます。

構内ではこれから可憐なスミレ類が順に咲いていきます。
しかしながらスミレはどれも似ていて見分けが難しい。。

ということで、今季は見かけたスミレを1種づつ確認、整理しながら、
ほぼ咲いている順に少しずつご紹介していきたいと思います。

では早速。

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アオイスミレ
[Viola hondoensis]


(20160321)

もっとも早い時期に咲くスミレです。
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花は淡紫色。
上弁はウサギの耳のように立ち、側弁は前方に突き出す。



側弁基部は個体差で無毛と有毛がある。
花柱の先はカギ状に下向きに曲がる。



距は太めでずんぐり。端が上に立ち上がる。
萼片は丸みがある。
花柄には下向きの毛が密生する。

 
葉は丸みがあり、フタバアオイの葉に似ていることが名の由来。
 


葉の両面に毛が生えていて柔らかい感じがする。
展開前の新葉は筒状に丸まっていることが多い。

托葉はタチツボスミレのような深い切れ込みではなく、
全縁で細い毛が付いているイメージ。
個体差もあるのでタチツボスミレとは毛の有無などで見分ける。
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※スミレはそれぞれ個体差があり、
変種や品種、雑種も多く存在するので、
一株だけでの判断が難しい場合が多々あります。

※必要に応じて情報の追加修正や、
より特徴が分かる写真に差し替えていきます。
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3/23現在、この2種のほかにタチツボスミレの花を確認しています。


(アクツ)
 
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スミレ図鑑 | 2016.03.23 Wednesday 16:04 | comments(0) | - |

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