インタープリターブログ/県民の森(栃木県)

 

大暑の草原で

一昨日に大暑を迎え、

夏もピークに向かっているはずなのですが、
関東は晴れ間が続かず、いまだ梅雨が明けませんね。
今日の午前中も晴れてはいても気温は上がらず、
日陰に入ると涼しすぎるくらいに感じました。
ヒグラシの声を聞きながら体験の森周辺を廻ってみました。

 

ゲンノショウコの花が咲いてました。
こちらはコバルトブルーの葯が落ちて、
雌しべの柱頭が5裂している雌性期の花。
やがて5粒の種を実らせて、
次々に弾き飛ばすのでしょう。

 

夏の花を探して見まわしていると、
オオチャバネセセリと目が合いました!

真夏の花たちはつぼみのものが多かったので、

また後日、まとめてご紹介ということにいたしまして、
撮影に付き合ってくれた蝶たちを少しご紹介します。

 

こちらはヒメキマダラセセリの♂でしょうか。

三角形のフォルムのセセリチョウの仲間は、
弾丸のように直線に飛ぶのがかっこいい。

 

白いシジミチョウは、

尾状突起のあるツバメシジミ♀。

 

ムラサキツメクサで吸蜜するのは、

ツマグロヒョウモン♀。

よく見ると紫系の色が入っていて美しい。

 

林道ではミヤマカラスアゲハが

キラキラ光りながら飛んでいました。

 

レンゲショウマもまもなく咲きはじめると思います。

 

県森の夏は、今年もにぎやかになりそうですよ!

 

(アクツ)


にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ にほんブログ村  
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然体験へ にほんブログ村

自然情報(昆虫) | 2016.07.24 Sunday 15:45 | comments(0) | - |

ヒシバッタの秘密


秋の匂いが日に日に濃くなって、
展示館周辺ではキバナアキギリがそこここで咲いています。


ツマグロキチョウも新鮮な秋型が見られるようになりました。

コオロギたちの声がにぎやかな草むらを歩いていると、
トノサマバッタやショウリョウバッタが派手に飛び立ちます。

いつもならそんなバッタを追いかけたりすることもありますが、
今日は普段見かけても気にとめない
足元の小さなヒシバッタをゆっくり観察してみます。


菱形の背中がヒシバッタのゆえん。

一見甲虫のようにも見える固い背中は前翅ではなくて、
前胸背板が伸びたものとのこと。

ということはこの下に4枚のはねがあるはずですね。


はねを引き出してみます。

ヒシバッタが飛ぶイメージはなかったのですが、
なんとも立派なはねを持っているではないですか。

このハラヒシバッタの仲間は
背中が長いタイプと短いタイプがありますが、
これは長いタイプ。(最初の写真は短いタイプ)
長い背中には長いはねが、
短い背中には短いはねが格納されているようです。

1対の透明なはねはどう見ても後翅ですね。
とすると、あと1対のはね、前翅はどこにあるのか。


後翅の前に何か小さなものがついてます。長さは2ミリほど。
なんとこれが前翅、というかその名残りのようです。

固い前胸が伸びて後翅を覆ったことで前翅の役割を兼ねてしまい、
元々の前翅は必要なくなって退化したということなのでしょうか。。

ううむ、興味が尽きません。


閉じた時は体の側面にピタッとくっついています。

いやはや実に面白い!

(アクツ)
 
自然情報(昆虫) | 2015.09.23 Wednesday 16:05 | comments(0) | - |

チョッキリさん



9/8本日は、二十四節気でいうところの「白露(はくろ)」。
陰暦では、今日からが仲秋(ちゅうしゅう)となります。

本来だと、関東地方も残暑が厳しい時期なのですが、今年は早くも秋雨前線が居座ったとかで毎日雨…
日射しが戻るのはいつのことやら。

とか考えながらクモの巣を下から覗いたら、雨粒に風景が逆さに映っていました。


さてさて、花もですが、森は秋の実りも進んでおります。


コナラなどドングリ類も、青い実をつけています。
今年は豊作かな?




そして、この時季に林でよく見かけるのが、若いドングリのついた小枝が地面にわさわさと落ちているもの。
この日も、ミズナラの樹の下でたくさん枝が落ちていました。



ムササビの仕業かな?と拾いあげてみたら…
おや?枝の切り痕が斜めじゃなく真横ですね。

でも、自然にちぎれて落ちたのではなく、明らかに何かが切った痕。
ムササビならば斜めにスパッと噛み切るし、なによりドングリ自体が食べられずにそのまま付いている。
別の生きものでしょう。


そして、よーくドングリを見ると、帽子=殻斗(かくと)のふちに、どれも小さな穴が開いています。


実はこれ、ハイイロチョッキリという昆虫の仕業なのです。

親はドングリ類に穴を開けて卵を産み付け、枝ごと切り落としてしまう習性があります。
ドングリの中で生まれた幼虫は、中で身を食べて育つのだそうです。

しかし、それならば実だけ落とせばよいと思うのですが、葉をたくさんつけた状態で落とすのは何故なんでしょうか?
思うに、落ちる際に葉がパラシュート(またはクッション)のように、衝撃を緩める役に立つのではないのかなー
とか、考えたりもしますが、真相やいかに?


(遠山)
***にほんブログ村のランキングに参加しています。
   「良いね!」と思ったら、ポチッとボタンを押してください♪
自然情報(昆虫) | 2015.09.08 Tuesday 14:44 | comments(2) | - |

初夏の林縁散歩

ミツモチ山
ハイキング日和のミツモチ山を見上げながら、
林縁の遊歩道をゆっくり歩いてみました。
 

ヤブデマリの周りは虫がにぎやかです。
口を花粉まみれにしたトゲヒゲトラカミキリがいました。


おいしそうに熟してきたモミジイチゴにキイチゴトゲサルゾウムシ。


こちらはヘビイチゴの実。
食べられますが、おいしくありません。。


木陰にはダイミョウセセリ。


コウゾリナにナナホシテントウ。
視線の先には獲物のアブラムシが。


コウゾリナには全体に剛毛があって、
総苞片にも細かいトゲがあります。

ついでにキク科をいくつか。
アスファルトのすき間によく出てくるのはオニタビラコ。


日当たりがいいところに群生しているのはジシバリ。


少し湿気があるところではオオジシバリ。


花びらが少なく可憐な感じのニガナ。


ハナニガナでしょうか。
ヒメウラナミジャノメが吸蜜中です。


ハハコグサ。


ブーメラン型のスミレの葉は、
ニョイスミレの変種アギスミレ。


コガタルリハムシたちがイタドリを一株食べつくしてました。


そして、構内のあちこちでコアジサイが咲きはじめたところです。

この季節、山歩きも最高ですが、
少し時間が空いたときには、
足元の小さな野草や虫たちの営みを観察しながら
木陰を散歩するのもおすすめです。

(アクツ)
自然情報(昆虫) | 2015.06.01 Monday 14:00 | comments(2) | - |

Are you ready ?!

暖かい朝です。

構内を巡回していたら、
越冬明けの蝶たちに出会いました。

ルリタテハ

ルリタテハ

ヒオドシチョウ

ヒオドシチョウ

キタテハ

キタテハ

越冬組はまだいるはずなので、
出会えたらまたご紹介しますね。

ミツマタ

育樹祭会場跡地近くでミツマタの花が咲きはじめました。

花弁に見えるのは萼片で、
外側から立ち上がりながら順番に開いていくところです。
満開の時期には周辺が甘い匂いに満たされることでしょう。

ミツマタ

まだ開花していない蕾をすりすり。
絹のような手触りで気持ちいい。

コブシ

コブシの冬芽もふわふわしていて、しあわせな触り心地です。

オキナグサ

管理事務所前に芽を出したオキナグサも
毛がみっしりと生えています。
蕾がついたと思っていたら、
もう今にも咲き出しそうです。

宮川渓谷のカタクリも、
大きくふくらんだ蕾が日に日に増えてきています。

もう、まもなくです!

さあ、県民の森の春がいよいよはじまりますよ!

(アクツ)
  にほんブログ村 アウトドアブログ 自然体験へ にほんブログ村
自然情報(昆虫) | 2015.03.18 Wednesday 16:41 | comments(0) | - |

隠遁の術!

いるはずなんだけれど。。
と、思いつつ今まで発見できていなかったので、
花や虫が少ないこの時期、
ゆっくりじっくり探してみました。

こんな岩の、
こんな地衣類の、、



あれ?


お?!
 


おおお!



いました!!
コマダラウスバカゲロウの幼虫。
縁の下などにすり鉢状の巣を作るアリジゴクの仲間。

地衣類を身にまとって、
大あごを180度開いて獲物を待ち伏せてます。

うむ、見事な隠遁の術。

いると確信していても
これがなかなか見つからないのです。




ここにもいました。
これは隠れ方が少し下手っぽいかも。



掌に落としてみるとほら、
ちゃんとアリジゴクの形。

ともあれ、気にかかっていたことのひとつが解消。
すっきりしましたー。

(アクツ)
  にほんブログ村 アウトドアブログ 自然体験へ にほんブログ村
自然情報(昆虫) | 2015.01.17 Saturday 16:01 | comments(0) | - |

水の中の寝袋? 〜トビケラの巣

 


寒いですね。 
ここのところ毎日、風花(小雪)が吹っかけている県森です。 

森林展示館下の池も、ほぼ毎朝、薄氷が張る季節になりました。 


先日、「今日も冷えるね〜」とその薄氷を透かし見ていると、底にたまった落ち葉の一部が、不自然にひらひら動いているのを発見。 
よく観ると、一枚の葉っぱでなく、小さく丸く切り抜かれた数枚が重なっている様子… 

 
あっちにもこっちにもあります。 

 
一部は、水中の岩にくっついています。 
まるでミノムシみたいですね。 

 
実はこれ、トビケラの仲間の幼虫の、水中での巣なのです! 
形状からすると、エグリトビケラかな? 

 
横から見てみると、切り抜いた葉っぱをつなぎ合わせたものを、裏表で2枚重ねて、糸でつなぎ合わせています。 
まるで寝袋みたい。

残念ながら、幼虫の潜りこんでしまっていて、お顔を拝見することはできませんでした…
(一瞬だけ水から揚げて撮影しました) 


表面は凍っても、池の中では生き物たちの生活は続いているのだな、という一コマでした(*^_^*) 


(遠山)
自然情報(昆虫) | 2014.12.15 Monday 16:26 | comments(0) | - |

冬虫夏草コーナー新設!

現在、森林展示館エントランスホールの展示替えを
少しずつ少しずつ進めています。

冬虫夏草

今回は、廊下の片隅に「冬虫夏草コーナー」を新設しました。

冬虫夏草

高原山周辺、および栃木県内で採集された標本を展示してます。
今後、解説や写真、標本などを徐々に充実させていきたいと思います。


冬虫夏草

実物を見たことがない方は、
この機会にぜひご覧ください!
摩訶不思議な存在に胸躍ることうけあいです。
(少なくとも僕はそう。。)

順次、植物や野鳥、昆虫なども、
楽しく分かりやすい展示をしていきたいと思ってますので
どうぞご期待ください。


(アクツ)
  にほんブログ村 アウトドアブログ 自然体験へ にほんブログ村
自然情報(昆虫) | 2014.10.19 Sunday 15:24 | comments(0) | - |

ドングリの小枝

遊歩道に小枝

夏もピークを過ぎたこの時期、
宮川渓谷沿いの遊歩道などに、
コナラやミズナラのドングリが
小枝についたままたくさん落ちています。

小枝の切り口

拾って切り口を見てみると、
どれもスパッときれいに切られています。

小枝の切り口

これも。

切り口

これも。

風で折れたようではありません。

コナラのドングリ

ついているドングリをよーく調べてみると、
殻斗のヘリ近くに小さな穴が開いているのがわかります。

これはゾウムシの一種のハイイロチョッキリが産卵した跡です。
ドングリに穴を開けて産卵した後に、枝ごと切り落とすのです。

コナラのドングリにはコナラシギゾウムシも産卵しますが、
殻斗の上の方に産卵して、枝は切り落としません。
ドングリは熟してから自然に落ちます。

この小枝が落ちていることで、
ハイイロチョッキリがいることはわかります。

栃木県内でもいろんな場所に、
いる痕跡はあるのですが、
成虫に出会う機会はめったにありません。

ということで、
今日、がんばって探してみた結果、
1匹だけ見つけました!

ハイイロチョッキリ

大きさは口吻の先まで入れても1cm弱くらい。

胸の下側に突起があるので、これはオス。

今度は切り落とした真犯人であるメスにも出会いたいものです。

(アクツ)

***「森の案内人だより」はランキング参加しています!
   お気に召しましたら、ぜひ下記ボタンをポチッと押してください♪
 
自然情報(昆虫) | 2014.08.29 Friday 14:30 | comments(0) | - |

オオルリボシヤンマ

オオルリボシヤンマ

展示館前の池にやってくるのはオオルリボシヤンマ。
写真がうまく撮れないので、ようやく捕まえて確認できました。

ウチワヤンマやコシアキトンボ、シオヤトンボなどなど
みんなそろそろ成熟してきているので、
一日中お池が賑やかです。

オニヤンマ

寺山ダム〜県民の森〜八方ヶ原で、
いつも見かけるようになったオニヤンマ。

道路沿いを滑空していて対向車にもひるまない。
フロントガラスに当たって落ちた気配がしたので、
車から降りて拾い上げる。
気を取り戻して飛び立ったのでホッとする。

オオルリボシヤンマとオニヤンマ、
そして6月に来ていたクロスジギンヤンマ(画像は再掲)。



大型のトンボはとりあえず3種類、
この目で確認できました!

小型のトンボも含めて1種づつ確認していきます。

(アクツ)

***「森の案内人だより」はランキング参加しています!
   お気に召しましたら、ぜひ下記ボタンをポチッと押してください♪
 
自然情報(昆虫) | 2014.08.05 Tuesday 16:00 | comments(0) | - |

このページのトップへ